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2012.12.27-29 南アルプス 甲斐駒ヶ岳「坊主ノ沢」

2012.12.27-29 南アルプス 甲斐駒ヶ岳「坊主ノ沢」
3級下 / IV+
テント泊 アイスクライミング(ソロ)


またしても静かなお山でアルパインアイス。


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アプローチは黄蓮谷と同じく、竹宇駒ヶ岳神社から甲斐駒の黒戸尾根を5合目まで登ります。
神社で旅の安全を祈願し、登り出します。
ちなみに下山時に見たところ、ほとんどのトレースが神社経由で登りだしており、みな安全祈願してから入山しているようです。


今年は例年よりも雪が多く、出だしから雪道で結構凍っていて精神的に疲れましたが、
いつもと同様5時間ほどで5合目に到着。この時期にしてはわりと雪があります。


DSC02032.jpg



篠沢七丈瀑とおぼしき氷も凍っていそうです。(登ったことはありませんのでこの氷かどうかはしりませんが。)


DSC02031.jpg



5合目からは右にトラバース道をたどり、一気に谷底へ下ります。
途中、三角帽子の坊主岩が見えます。


DSC02040.jpg



今回のテント場は1800m付近にある岩小屋。雪が降っても気づかないくらい快適でした。


DSC02045.jpg



水をくみに黄蓮谷に降りてみると、雪がいっぱいでした。千丈ノ滝も雪に埋もれている状態。
当初は北坊主ノ沢へ行くつもりだったのですが、ラッセル時間と天気の崩れる時間を考えて、
安全策をとって近場の坊主ノ沢に変更しました。


DSC02048.jpg



2日目、岩小屋から千丈ノ滝右岸をおりてすぐに坊主ノ沢出合。
トポではF1、45m滝は70度程度とありますがそれほどの傾斜は感じず、ロープなしで上がりました。
朝イチから長い氷は疲れます。


DSC02057.jpg


DSC02058.jpg



F1上はごろごろ大岩がころがる歩きにくい場所。
このあたりはトレースが若干残っていました。
藪こぎ、雪、氷とわけのわからない沢登り。


DSC02060.jpg



もうFいくつかわかりません。8m滝?
やや薄い氷のナメ状。ロープ不要。


DSC02062.jpg



暑いので地面に穴を掘り、流れる冷たい水を1リットルほどくんで進みます。
地層でフィルタリングされていない南アルプスの天然すぎる水です。

その先はややすっきりした谷になり、トレースもなくなりひたすら膝程度のラッセルで進みます。
正面には早くも坊主岩が見えてきています。


DSC02067.jpg



チョックストーン滝、通常は下からくぐれるらしいのですが、
雪にうもれてくぐれず、左側の氷からベルグラのクラックを登る。


DSC02069.jpg



氷らしい氷がでました。まっずぐ抜けるとつまらないので右斜面の氷を登る。IV級20m程度。


DSC02071.jpg



ここで二俣に出ます。左でも行けるようですが、本谷の右俣へ。
このあたり、うっすら雪をかぶった幅広のナメ氷が長く続きます。


DSC02073.jpg


DSC02074.jpg


DSC02077.jpg

 
延々とナメ氷を登ってふくらはぎがぱんぱんになり、
正面にザッテルが近いような雰囲気が漂ってきて、やや左側の尾根がゆるくなったところで終了です。
というか終了点は定かではありませんので自分で適当に決めます。


DSC02079.jpg





※ 注意!

ここから先、下降ルートを地形図、写真込みで詳しく書きますのでルートファインディングを満喫したい方は読まないでください。




さて、ここから先は、「こんなしょぼいルート行くかよ!」という高難度ショートルート派のひとや、
行くつもりはないけど雰囲気を楽しみたいというひと、
ヒロケンさんのトポでは坊主下降の雰囲気がよくわからず心配・・・というひと向けに書きます。

最も安全な下降路かはわかりませんが、懸垂下降はなかったのでおおむね合っていると思います。



さて、上の終了点(2100m付近)から右岸の尾根をトラバースします。


DSC02082.jpg



すると、すぐに坊主東壁の圧倒的なスラブが見えてきます。
その手前に幅10mほど、傾斜45度で氷混じりの雪のルンゼがあるのでここを100mほど下りました。
雪崩れないかと結構神経を使うのでもう少し下の2000m付近で坊主ノ沢を終了できればベストであったと思います。


DSC02083.jpg



するとあたり一気に開け、坊主東壁下の雪の斜面にでます。傾斜は30度くらい。
東壁直下をトラバースして行きます。
下は、トラバース終了点から振り返った写真。


DSC02090.jpg



最後は坊主東壁直下のバンドの10mくらい下の樹林をトラバースしました。


DSC02091.jpg



すると、写真のような東稜コルらしき場所に出ます。平ら場所もありビバーク可能。


DSC02092.jpg



ここからは東稜を下ります。やせ尾根で迷いようはありません。
左から巻いたり右から巻いたりしながら降りていくとさほど危険な所はありません。


DSC02095.jpg


2000m付近。尾根が広くなりますが、まっすぐ降りて行きます。


DSC02096.jpg



1850m付近。やや大岩がでてきますが、おおむね左から巻き降りて行きました。
ロープは不要ですがやや急な樹林帯の草付き斜面をアックスを使ってときどきクライムダウンしながら下りていきます。


DSC02102.jpg



1800m付近で尾根が2つに割れます。
上から見て左の尾根が細く急になってきて先が不安になった頃に比較的降りやすそうな真ん中のルンゼを降りました。


DSC02104.jpg



ルンゼが細まって、III/10mの滝をクライムダウンしてやや広い谷に降り立ちました。
もう少しルンゼに降りるのをまって上からみて左の尾根をすすんでいたらクライムダウンなく雪の斜面から谷へ降り立てた用です。

クライムダウンした氷。


DSC02106.jpg



氷をおりたところ。急に開けます。


DSC02107.jpg



この谷をてくてく歩くと、すぐに黄蓮谷にでました。
千丈ノ滝1段目と2段目の間でした。


DSC02108.jpg



ちなみにトポには「坊主ノ沢右岸におりる」とありますが、右岸下部は下の写真のように絶壁で懸垂でも大変そう。
写真右端の裏側がが坊主ノ沢F1、左の雪の斜面が今回降りた場所。


DSC02109.jpg




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地形図でみるとこんな感じ。故moto.pさんのトポを参考にさせていただきました。
moto.pさんは最後を南側の枝尾根から黄蓮谷坊主の滝付近に降りています。


1229-1.jpg

電子国土ポータルより引用し一部改変)


1.5合目からは長いトラバース
2.右の尾根を下っていくと大岩地帯を巻いて降りれる。1800m付近の尾根状に岩小屋
3.千丈の滝は右岸の樹林帯斜面を歩いて降りられる
4.細い急な雪壁下降
5.広く開けた東壁下の斜面をトラバース
6.東稜のコルらしき地点
7.岩が出てくるあたり
8.尾根が2つにわれた所でルンゼ状を降りる


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13時頃テントに戻りましたが15時頃から雪が降ってきて、早く戻れて良かったと思った次第。
この下降は暗くなると倍くらい時間がかかりそうです。


さて、3日目は下山だけ。
朝起きると新雪がつもっていて5合目まで上がるのも結構大変でした。
刃渡りの下あたりで2日ぶりにひとに出会う。


DSC02114.jpg


DSC02120.jpg



帰りはやたら濃い温泉「べるが」と「道の駅はくしゅう」によってから帰宅。
須玉ICへの帰り道、日野春トンネル付近からはすばらしい景色がみられました。



DSC02133.jpg



DSC02137.jpg





オススメ度 ★★★☆☆

アイスというよりは山登り、ちょっとした冒険、探検といったおもむき。
地図読み、ルートファインディングがあり、「たんけんぼくのまち」が好きだったひとにオススメ。
登攀技術よりも総合力が求められるので山岳会の新人訓練にも適していると思われます。
5合目からの日帰りも十分可能です。



参考タイム 
1日目:竹宇駒ヶ岳神社登山口(4時間半)黒戸尾根5合目(1時間半)岩小屋(テント泊)
2日目:岩小屋(15分)坊主ノ沢出合(1時間半)二俣(1時間半)2100m付近終了点(1時間)坊主東稜のコル(2時間)千丈ノ滝中間部(10分)岩小屋(テント泊)
3日目:岩小屋(2時間)黒戸尾根5合目(3時間半)竹宇駒ヶ岳神社登山口

装備 テント泊装備一式、ソロイスト、10.2mm/50mロープ(使用せず)、スクリュー8本(使用せず)、ピトン4枚(使用せず)

参考 
チャレンジ!アルパインクライミング(八ヶ岳・南アルプス・谷川岳編)
moto.pさんのページ









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テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

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のら歴も同じく。

無所属のらクライマー。
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