2013.8.10-11 利根川水系 湯檜曽川「本谷」

2013.8.10-11 利根川水系 湯檜曽川「本谷」
2級上 / IV
テント泊 沢のぼり(ソロ)


今週もまたお気に入りの谷川岳周辺を登ってきました。
人気ルートの湯檜曽川本谷です。
みなかみの道の駅のあたりではこどもの水遊び場ですが、源流部はなかなかの迫力でした。


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昔、NHK BShiの番組でみていつか行ってみたかった湯檜曽川本谷。
そのころは沢登りなどやってなくて、渋いおじさん(後で深瀬信夫さんと知りました)が
ずいぶんマニアックなことやってるな、という感じでしたが、
今となってはその筋に少しだけ入りかけています。


さて、車を白毛門登山口の駐車スペースにおき、
湯檜曽川沿いの、いわゆる新道を歩きます。朝9時すぎの遅い出発。
途中、一ノ倉沢や幽ノ沢を横切りますが、新道のあたりではとても小さい沢で、
上に大岩壁があるとは全く感じさせません。


武能沢出合いまでは登山道を汗だくになりながらすすみ、武能沢を湯檜曽川まで下って入渓。
ここまではなんの変哲もない河原です。


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ここで湯檜曽川は突然ゴルジュ状になり、入り口に魚留めの滝。
ここは難しいですが、スリングが垂れているのでA0でいけます。


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魚留めの滝からそのまま右岸のブッシュまで上がってしまいましたが、
またゴルジュにおりてバンド状をすすみます。


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川が左に曲がると大きくひらけて、河原にでます。


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このあたり、スケールが大きく、きもちのいい所です。


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右岸の枝沢に巨大な雪が残っていました。
まとめて崩れると湯檜曽川の川幅一杯に押し寄せてきそうです。すばやく通過。


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うなぎ淵。足はつきません。左岸を一段あがってバンド状を進む。


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うなぎ淵の先で川は直角に左にまがり、滝がかかっています。


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滝をのぼり終えた瞬間に上から巨大な雪のブロックが降ってきて
とりつきはアイスコーヒー状態。


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と、いうのも、正面の滝にとてつもなくヤバイ状態のスノーブリッジがかかっていたのです。


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これの左端の一部が崩れただけなのですが、それでもあと一分遅かったらつぶされていた。


今思うと、この状態の時期の沢をここまで進んでしまったことは判断ミスなのだと思います。
他パーティーが進む間にも雪渓が崩壊したそうですし、
雪渓の崩壊は技術ではなく、運次第なわけで、危険な状態で沢に入るのがそもそも間違いなのでしょう。
雪渓の崩壊ではなく、雪崩であれば、ある程度みんな危険をわかっていて、危険なときには入らないわけですし。
「大きな雪渓があった」という感想だけで終わってはいけません。


このときは、どうしたものかと考えながらも、進んでしまいました。




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十字峡。本谷は左へ曲がります。


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左へまがると小ゴルジュ。


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さらに進んで20m抱きかえり滝。
下段は水流左端あたりを快適に、上段は水流左の急な段差からやや細かいスラブを。
上段はロープを出した方がいいと思います。


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この上はふたたび癒し系になりますが、


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巨大な雪渓が残っていました。
雪渓の下は冷気で白く、先は真っ暗で見えません。相当長く続いている様子。


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左から雪渓の上に上がりましたが、終わりが見えないほど続いています。
雪渓の上は大量の木が乗っていて、自然の力を感じさせます。
おおむね左を進みますが、右岸から2つほど枝沢が入っていて、
その部分は雪が薄くなっているため雪渓の上をすすめません。
沢に降りてふたたび雪にあがったりしながら、進みます。


100〜200mほどすすんだところで雪渓は終わっていますが、
雪渓から右岸にうつって降りる部分がやや悪い。
この先もどれだけ雪が残っているかわからないので、かなり迷う。
さっきの抱きかえり滝は右岸の灌木から懸垂で降りられるだろうが、他はどうだったろうか・・・
迷うならやめよう、と引き返すつもりで雪渓をふたたびもどっておりると、
雪渓のしたで後続パーティーに出会いました。


すると、後続パーティーから、
先行パーティーがいくつか入っているとの情報を得ます。
先行が戻ってこないからおそらくこの先も進めるのだろう、
というかなりいい加減な判断で進むことに決めてしまいました。
この時点で、もはやソロとはいえません・・・。
登山者としてもどうだか・・・。



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いけるとこまで行ってみようと、再び雪渓を進み、
雪渓とのギャップが一番狭い所から右岸にうつり、少しトラバースして
雪と右岸の壁の間にクライムダウンしました。


雪渓の終わったところが三条の滝。
ひだりの凹角を登ります。


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三条の滝上から雪渓を見下ろす。末端は崩壊しています。


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3条の滝上で本谷は左岸の滝方向に進みます。正面は枝沢。


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しばらくは問題なく進めましたが、ふたたび崩壊間近なスノーブリッジ。
巻きもやや悪そうなので下をくぐりました。


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名物の10m滝。
セオリーどおりに、右からバンドを左に、水を浴びながらわたり、左壁を登ります。


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横から見るとこんな感じなので思いっきり水を浴びますが
猛暑で水がぬるいので問題ありません。


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2段の釜のある滝は、岩質がかわり、もろそうだったので巻きました。
巻き道は踏み跡明瞭で危険はありません。


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すると2段40m大滝につきました。思ったよりは大きくないですが、
なかなかの見栄えです。
下段は快適に水流中を上ります。


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中間テラスから上部は左壁を登ります。
一見難しそうですが、よく見るとガバがあり、さほど難しくありません。
抱き帰り滝よりも快適に登れます。


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左壁をブッシュまであがって、右へ踏み跡をトラバース。トラバースも危険はありません。


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大滝上で再び雪渓です。


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この滝は水流すぐ右を。


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源流っぽくなってきました。


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幕営予定の二俣は雪が大量に残っていて冷えています。
一人なので狭いスペースでも張れる、ということでもう少し進むことにしました。


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ツエルト1張り分位のスペースは何カ所かありましたが、このせまい場所に泊まりました。
左岸一段上に草付きの丘があるので増水時も問題なさそうです。


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2日目、段々両側から草付きがせまってくる源流の様相のなかを
ひたすら進みます。もはやロープの必要はありません。


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水流に忠実につめていくと、両側から笹が迫ってきて水枯れになりますが、
その上も明瞭な沢地形というか、踏み跡というか、道が続いているので
ヤブこぎというほどにはなりません。


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すると、霧に覆われた稜線にでました。
馬蹄形を走っているのであろうトレイルランナーが何人かいました。


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ガスがでているうちは肌寒い位だったのですが、
急速にはれてきて、とんでもない暑さに。
汗だくになりながら進みます。


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汗だくではありますが、この稜線は景色がすばらしいので
ゆっくりと楽しみながら降りることをオススメします。


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白毛門からの婆岩、爺岩?
この角度からみると確かに!という感じです。


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この山域は新道のあたり含め、トカゲをかなり見かけました。
ヘビもカエルいました。


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白毛門頂上では馬蹄形を縦走するのであろう学生パーティーが居ました。
一人暑さのためか体長を崩したようで、対応を検討しています。
サブリーダー?と一緒に土合までおりることになったようでしたが、
荷物を再配分したり、今後のスケジュールを修正したりしていて
チームワークというのはこういう感じなんだね、と今更ながら知りました。



白毛門登山口におりると、水遊びツアーらしき人たちが一杯いました。


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オススメ度 ★★★★☆

さすがの名渓。景観、ボリューム感、多様さ、と非常に満足度の高い沢です。
ただし、雪渓の状態によっては危険度が高くなります。
今年は残雪が多いようで今は運任せの危険な状態です。
今回はたまたま運よく死なずにすみましたが、
必要以上にスリルを求めるひと以外は9月以降の入渓お薦めします。



参考タイム
1日目:白毛門登山口駐車スペース(1時間40分)武能沢出合・魚留めの滝(1時間)十字峡(行きつ戻りつ含め3時間)二俣(30分)テント場
2日目:テント場(1時間半)朝日岳頂上(4時間15分)白毛門登山口駐車スペース
装備 テント泊装備一式、ソロイスト(使用せず)、10mm/30mロープ(使用せず)、薄刃ピトン少々(使用せず)、カム・ナッツ少々(使用せず)
参考 東京起点沢登りルート120





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Author:のら
 
のらクライマー。

登山歴たぶん10年目、
のら歴も同じく。

無所属のらクライマー。
あいかわらずビレイはできません。

いつもジムのボルダーで練習しています。
外のボルダーやショートルートは登ったことがありません。


最高グレード(ジム)はもう何年も更新されません・・・。
 ボルダー:2段、OS 1級
 ボルダー長もの:5.12b、OS 5.12a(年2,3本やるだけ)



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